看護師という仕事は、他の職業とは違った難しさのある特別な仕事です。それだけに、看護師になって普段の看護業務を無難にこなすことができていれば、それは看護師としてのステップアップであると言えなくもありません。
しかし、近年の医療の高度化と、業務の複雑化によって、医療現場では単に看護技術を持っている看護師だけでなく、より専門的な知識と技能を持った看護師の存在が欠かせなくなってきているのです。
こうした中で、看護師のキャリアアップということについて、より具体的なイメージができるようになったとも言えます。普段の業務をそつなくこなす事も看護師としてとても大切な事です。しかし、それ以上に高い専門性を持ったレベルの高い看護師がいれば、高度医療技術の進歩において欠かせない存在となるだけでなく、後に続く看護師たちの、医療に対する心構えを新たにさせることができるため、全体的な医療現場の質の向上につながるのです。
それでは、看護師のキャリアアップを考えたとき、具体的にはどのようなイメージがあるでしょうか。大雑把には「診療科をたくさん経験する」「より多くの医療現場を体験する」といったものではないでしょうか。
少し具体的に考えると、そこには例えば「認定看護師になる」「専門看護師になる」といった、現場での仕事についてのステップアップや、「コールセンター看護師になる」「大学に進んで勉強し、看護教官になる」といった、医療現場を側面からサポートする仕事につくといったものもあるのではないでしょうか。
ただ、どの方向に進むにしても、実際に看護の仕事をしながら講義を受けるというのは、なまなかな事ではありません。例えば、認定看護師になるためには、看護師資格を取ったあと、実務研修が通算5年以上、そのうち3年は認定看護分野の実務研修であること、その上で指定の教育機関で半年以上の集中講義を受けて、ようやく認定審査を受ける資格が得られます。もちろん、審査をパスしなければなりません。
集中講義は昼間に行われるため、通常の業務を行いながら受けるのは事実上不可能です。そのため、職場によっては何らかの形で仕事から一旦身を引く必要がありますし、学費なども必要になります。しかし、現在の医療現場は働きながら学べる体制が整っているところも多くなっています。研修体制や補助が整っている病院に転職することも、ステップアップの1つとなるのではないでしょうか。<参考:情報収集力で差をつけろ!千葉の看護師就職&求人情報サイト>
このように、ステップアップと一口に言っても、その方向性によっては大きな負担になる場合もあります。ですので、具体的にどのようなステップアップを目指すのか、そのためにはどれくらいの(費用も含めた)負担が必要なのかをよく考えなければなりません。